(10)忙しい人ほど勉強できる
    暇を盗む

光に向かって100の花束

 ある成功者のところへ、1人の学生が訪ねていった。
「こうにも世の中が忙しくなってきては、勉強する時間がありません。まことに困ったものです」
 そのとき、大喝一声。
「ばかなことを言うな。用事が多いからこそ勉強ができるのだ。君たちは暇があれば寝てばかりいるだろう。勉強する時間というものが特別にあるのではない。忙しいときにこそ、暇を盗んで勉強するのが本当の勉強である。用事が多いから勉強ができぬ、などと言っている者は、暇になれば遊んでばかりいる者だ。他人が勉強しているときに負けずに勉強し、他人が休んでいるときも勉強してこそ、他人より優れた成果をあげることができるのだ。忙しい時間を活かすか殺すかは、その人の覚悟次第である」 と、諭したという。

「光陰矢のごとし」と古人は言った。

 まことに月日のたつのは早い。昨日今日と思っていることが、すぐ2カ月、3カ月となり、半年や1年は、またたく間に過ぎ去ってしまう。毎日、郵便、電話や応対などの雑務に追われ、忙しい忙しいで、己の本分がなかなかはたせない
 無常は迅速であり、生死は一大事である。
 一刻たりとも、おろそかにはできぬ。

高森顕徹著 光に向かって 100の花束より)

 

 

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更新履歴

2015.01.08あわれむ心のないものは恵まれない~試された親切心(光に向かって)

2014.01.22すぐ100万円を持っていったのは、なぜか~恩知らずになりたくない(光に向かって)

2014.01.22殺して生かす ~相手を裏切り、ののしられ、迫害も覚悟しなければならぬこともある(光に向かって)

2013.11.25甚五郎のネズミはうまかった~技量と智恵(光に向かって)

2013.11.25だから青年白石は三千両を拒否した~信念は未来を開拓する(光に向かって)

2013.09.30世界一おいしいご馳走ができあがりました、と料理人は言った(光に向かって)

2013.09.30最初から負けていた~勝利のカギ(光に向かって)

2013.08.24大石内蔵助の13年間~先見と熟慮(光に向かって)

2013.08.24生活の乱れた学生の更生法~大学教授のたくみな指導(光に向かって)

2013.07.25下等の人間は舌を愛し、中等の人間は身を愛し、上等の人間は心を愛する(光に向かって)

2013.07.25牛糞を食わされた祈祷師(光に向かって)

2013.06.07笛を高く買いすぎてはいけない(光に向かって)

2012.10.04おまえはなぜ、3階を建てんのだ 本末を知らぬ愚人(光に向かって)

2012.10.04やめよ!やめよ!と突然、早雲は叫んだ なりきる尊さ(光に向かって)

2012.09.06まもなく、若い社員の一人が解雇された 排他は自滅(光に向かって)

2012.09.06猫よりも恩知らずは、だれだ 腹立てぬ秘訣(光に向かって)

2012.08.06人を身なりで判断はできない 一休と門番(光に向かって)

2012.08.06富んでも、昔の貧しさを忘れ、おごるなかれ 岩崎弥太郎とその母(光に向かって)

2012.05.30この娘を美しくないという者があれば、金子千両を出してやろう(光に向かって)

2012.05.30施した恩は思ってはならぬ。受けた恩は忘れてはならない(光に向かって)

2012.04.10己を変えれば、夫も妻も子供もみな変わる(光に向かって)

2012.04.10これへ、その下肥とやらをかけてまいれ、とバカ殿 偶像崇拝(光に向かって)

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